(Courtesy of Vance Sherwood)

(Courtesy of Vance Sherwood)

アメリカでは秋になると土曜日はフットボールの日! ほとんどの大学のキャンパスで試合が行われる。スタジアムの外では、学生、地元の住民、卒業生が試合の前に「テールゲート」と呼ばれるバーベキューパーティーを開く。車の後部ドア(テールゲート)を開けて行うパーティーということだ。ファンはひいきのチームを応援するプラカードなどを持参する。「ネブラスカの人たちはフットボールに熱狂する。土曜日には州都リンカーンの町全体が、ネブラスカ大学のチームカラーの赤一色になる」と大学院生のPJ・マルティネスは言う。

国際競技の「フットボール」(米国では「サッカー」として知られる)に慣れている他国からの留学生にとっては、アメリカンフットボールのルールは分かりにくいようだ。大きな試合のときには町に緊張感が漂うこともある。マルティネスいわく、留学生の中にはそのような状況に「おじけづく」者もいる。

アメリカンフットボールの用具を間近で見る留学生 (Courtesy of University of Oklahoma)

アメリカンフットボールの用具を間近で見る留学生 (Courtesy of University of Oklahoma)

そのため多くの大学は年に一度「フットボール101」というイベントを開催する。これは大学の単位取得とは関係ない非公式のセッションで、外国人留学生にフットボールの基礎を理解してもらおうという試みだ。

フットボール101のイベントの内容は学校ごとに異なる。しかし通常、学生はタッチダウン、フィールドゴール、エクストラポイントなどフットボールの基本について学ぶ。またパス・インターフェアランスと呼ばれるパス・キャッチの妨害などの反則に対するペナルティーについても教わる。学生たちはショルダーパッド付きのユニフォームを着てヘルメットをかぶり、各校の応援の仕方を習う。すぐに慣れて試合を楽しめるようになる。

オクラホマ大学フットボールチームの用具係、ブレイク・クエンジによると、留学生はフットボールをサッカーに結び付けようとすることが多い。ただし、それもフットボール101のイベントに参加するまでのことだ。「今ではスタジアムのそばを通るとき、そこで何が行われているかわかるので、以前より参加するようになった」とクエンジは言う。

コロラド州立大学でヘルメットのひもを締める中国人学生 (Courtesy of Anna Gerber)

コロラド州立大学でヘルメットのひもを締める中国人学生 (Courtesy of Anna Gerber)

コロラド州立大学のフットボール101は「アメリカ文化への橋渡し役」と、同大学の留学生・奨学生支援部長のマーク・ハレットは言う。留学生がいったんフットボールの基本を学ぶと、フットボールの試合観戦だけでなく、大学の他のイベントやクラブにも関わるようになるそうだ。

ここ数年、外国人留学生はフットボールを母国で広め、このスポーツの人気を国際的に高めている。多くの人たちがアメリカのプロフットボール・チームのファンになっている。全米プロフットボール・リーグ決勝戦「スーパーボール」は、100カ国以上で放送される。2月1日に行われる今年の決勝戦の基本情報はこちらのサイトから。

*この日本語文書は国務省の国際情報プログラム課により運営されているウェブサイト「シェアアメリカ(ShareAmerica)」に掲載された記事(2015年1月29日)の参考のための仮翻訳で、正文は英文です。オリジナルの英文はこちら:https://share.america.gov/football-101-for-international-students/