長く激しい選挙戦を経て新大統領が就任するまでに、アメリカ人、そして世界中の人たちは、新大統領について多くを知ることになる。第45代ドナルド・トランプ大統領についてもそうだが、まだあまり知られていない事実もある。そのうちの5つを紹介しよう。

「スター」大統領

「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」に飾られる星型プレートを授与されたドナルド・トランプ氏、メラニア夫人、息子バロン (©AP Images)

「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」に飾られる星型プレートを授与されたドナルド・トランプ氏、メラニア夫人、息子バロン (©AP Images)

トランプ大統領は、ロナルド・レーガン大統領に続き、「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」(名声の歩道)に名前を刻んだ2人目の大統領である。カリフォルニア州にあるこの歩道は、エンターテインメント界で活躍した著名人2500人以上の功績をたたえている。トランプ大統領に星型プレートが贈られたのは2007年。リアリティ番組「アプレンティス」での功績が認められたことによる。レーガン大統領は、政界進出前の1960年に、俳優業での功績が認められ受賞した。

握手

マイク・ペンス副大統領と握手するトランプ大統領 (©AP Images)

マイク・ペンス副大統領と握手するトランプ大統領 (©AP Images)

ずっと以前のことだが、トランプ大統領はかつて、人と握手をするの苦手だと語ったことがある。理由は「極度のきれい好き」だからだ。だが、選挙期間中にこれを克服するのは難しくはなかった。選挙中、彼はこう言った。「私は政治家だ。もし誰とも握手しないと言ったら、どうなると思う?」大統領が1年間に握手する人の数は6万5000人に上る。

小銭稼ぎからビッグビジネスへ

Trump Instagram

トランプ大統領がフォーブス誌に語ったところによると、人生で初めて稼いだお金は、子どものころ(写真、左)、弟(写真、右)と一緒に、建設業を営む父親の建築現場で、炭酸飲料の空き瓶回収から得た収入だった。業者に持っていくと、空き瓶を1本あたり数セントで交換してくれた。「子どもの平均お小遣いよりも少ない額だった」と言っていた。

「最重要人物」の警護

(© AP Images)

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大統領を護衛するシークレットサービスは、大統領とその家族のそれぞれに、同じ頭文字で始まるニックネームをつける。トランプ大統領は「重要人物」を意味する「モーグル」(Mogul)、メラニア夫人は知の女神「ミューズ」(Muse)、長女イバンカは「驚き」を意味する「マーベル」(Marvel)と言われている。

市民トランプ

「市民ケーン」の脚本・監督を手掛けたオーソン・ウェルズ (©AP Images)

「市民ケーン」の脚本・監督を手掛けたオーソン・ウェルズ (©AP Images)

トランプ大統領の好きな映画は、非凡な新聞王を描いた「市民ケーン」(1941年公開)だ。「この映画から学んだのは、富が全てではないということだ。ケーンには財産はあったが、決して幸福ではなかったからだ」と2002年のビデオインタビューで語った。