高見澤聖斗 在日米国大使館 報道室 インターン

去る7月29日、ヤクルトスワローズや中日ドラゴンズで活躍した元プロ野球選手の川崎憲次郎氏による野球教室が都内で開かれた。教室には、東京と東北の少年野球チームが参加し、多くの野球少年たちが集まった。ケネディ大使も足を運び、子供たちに向けてあいさつし、その後子供たちと記念撮影をした。そして野球少年たちの代表として東北の選手が英語でスピーチをし、野球教室が開幕した。

野球を始める前にはまず、身体を温めることが大事だが、今回はウォーミングアップとして海兵隊の指導の下、エクササイズが行われた。軽くランニングをして汗を流した後、いくつかの列を作り、海兵隊が普段しているさまざまな種類のエクササイズメニューが始まった。子供たちは時折「きつい!」といった表情を見せながらも、仲間同士でからかい合ったり、みんなでハイタッチをしたりと終始楽しんでいた。

海兵隊の指導の下、エクササイズをする子供たち

海兵隊の指導の下、エクササイズをする子供たち

エクササイズが終わって休憩を挟み、川崎氏による指導が始まった。元投手である同氏は、まずボールの基本的な握り方から教えた。ヤクルト時代に、最多勝や沢村賞、日本シリーズMVPなど、輝かしいタイトルを獲得してきた同氏の指導は、大変貴重なものであることは言うまでもない。川崎氏が引退したのは2004年で、私が小学生の頃だったため、参加した子供たちはもちろん現役時代を知らないが、同氏の教え方はわかりやすく、子供たちも熱心に聞いていた。

一通り指導が終わると、練習が始まった。ここから川崎氏は一人一人見て回り、マンツーマンでアドバイスした。ずっと練習の様子を見ていたが、小学校から野球を続けている私にとって非常にうらやましい光景であり、「自分も指導を受けたい」と思いながら見ていた。日差しが強く厳しい暑さの中ではあったが、子供たちもこの貴重な機会を思う存分楽しんでいた。

川崎氏からアドバイスを受ける東北の選手

川崎氏からアドバイスを受ける東北の選手

練習後はバーベキューでホットドッグとトウモロコシが振る舞われた。練習でお腹をすかせた子供たちはおいしそうに食べ、知っている限りの英語を駆使して、海兵隊員たちと野球について楽しそうに話していた。この光景は一番印象に残っている。

野球の話で盛り上がる子供たちと海兵隊

野球の話で盛り上がる子供たちと海兵隊

バーベキューも終わって一息ついた後、楽器隊による演奏を鑑賞して野球教室は終了した。終わった後も川崎氏と子供たちがキャッチボールをしている光景が見られ、今回の野球教室が子供たちにとって非常に有意義なものであったと感じることができた。今回参加した野球少年たちがこの経験を生かして、これから活躍していくことが楽しみである。未来のプロ野球選手、メジャーリーガーたちに期待しよう。