2011年3月11日に発生した東日本大震災は、日本国内のみならず、アメリカにも非常に大きな影響を与えました。しかし、被災地はいまだ復興途上にあり、仮設住宅での生活を余儀なくされている方がたくさんいらっしゃるにもかかわらず、月日がたつにつれ、震災は人々の記憶から薄れつつあります。

そこで、アメリカ大使館領事部職員は、震災のことを忘れないため、そして被災地への変わらぬ思いを伝えるため、NHKの「100万人の花は咲くプロジェク­ト」への参加を決めました。「花は咲く」は、東日本大震災の被災地および被災者の物心両面の復興を応援するために制作されたチャリティーソングで、NHKが震災後から行っている被災地支援プロジェクト「NHK東日本大震災プロジェクト」のテーマソングとして使用されている楽曲です。

photo of embassy staff singing

今回このプロジェクトに参加するにあたり、中心的な役割を担ったのは領事部副総領事のAndyさん、日本人職員の望月さん、鈴木さんです。鈴木さんがこの企画を見つけ、Andyさんと望月さんに提案し、実現に至ったそうです。Andyさんは「被災地の写真を見るたびに、地震・津波がどれほどのものであったか、また復興していくことがどれほど困難なことなのかということを痛感しています。しかし、だからこそ大使館をはじめアメリカには、被災地のためにできることがまだたくさんあると確信しています。そういったメッセージを大使館から積極的に発信していくことがとても大事になってくると思います」と話し、「実際に復興は通年で行われているにもかかわらず、世間の関心が2~3月にしか集中しないのは悲しいことですが、何もしないよりはいいと思うので、3・11に向けた今回のような活動に参加できたことは、大使館にとって有意義であったと思います」とイベントへの思いを語ってくれました。

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インタビューに答える(写真左から)望月さん、Andyさん、鈴木さん

また望月さんも「“風化”させないことが大切で、継続した支援が非常に重要」と語り、こういった活動をこれからも続けていく意向を示していました。鈴木さんも「今後、東北の被災地へ向けた(第2の)TOMODACHIオペレーションを活発に行っていくことができれば」とコメントを寄せてくれました。

被災地の復興については、キャロライン・ケネディ駐日米国大使も、日本に着任後1週間を待たずして東北地方を訪れるなど支援に力を入れています。その後も何度も被災地を訪問し、被災者の方々との交流や復興イベントへの参加を通じて支援活動を行っています。

震災から4年を迎えた2015年3月11日、アメリカ大使館は、領事部職員が「花は咲く」を歌った様子とともに、震災発生以降のアメリカの復興支援活動やケネディ大使の被災地での活動を収めたビデオを公開しました。このビデオを通じて、大使館がこれからも被災地と共にあるというメッセージが伝われば幸いです。

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