デイブ・レイノルズ

アメリカの連邦制度では、道路建設、学校への資金提供、警察制度の維持などの重要な権限は各州に与えられています。

合衆国憲法修正第10条は、連邦政府に限定しない権限は各州あるいは国民に留保されると明記してます。

「連邦主義」の統治制度では、毎年各州がさまざまな案件に関する法律を可決します。このため、同じ案件であっても州によって法律が異なるケースがあります。

州が「民主主義の実験室」と呼ばれる理由は、このように州ごとに異なるアプローチを採用していることにあります。ある州で成功した法律が、後に他の州や連邦政府で採用されることもあります。

201971日に新たに施行された州法の一例

  • カリフォルニア州は、「患者の知る権利法」を制定し、患者に有害な行為を働き保護観察処分にある医師や医療従事者に対して患者への報告を義務付ける法律を制定した州第1号です。
  • バージニア州は、吸引製品などたばこ製品を購入できる年齢制限を18歳から21歳へと引き上げました。この法律は、他の多くの州と同様の規制を導入したもので、現役軍人を適用外としています。
  • インディアナ州は、州間高速道路での電動スクーターの走行を禁止しました。また同法は、州内の各自治体に、スクーターの追加規制を導入する権限を与えています。
  • ジョージア州では法律により、入居者からの居住環境への苦情に対して、家主が立ち退きを求めたり報復措置をとることが禁じられています。
  • アイオワ州は、農村地帯に高速インターネット通信サービスを拡大する企業への奨励策として、助成金制度を創設する法律を制定しました。