11月2日、ドナルド・トランプ大統領の歴史的なアジア歴訪に先立ち、イバンカ・トランプ大統領補佐官が来日しました。日本政府が主催する「女性が輝く社会」推進を目的とする国際女性会議WAW! 2017で、女性が経済で果す役割について講演するためです。

講演は翌11月3日に行われました。安倍首相の紹介を受けて登壇したトランプ大統領補佐官は「仕事や社会のあらゆる面で男女格差をなくすことができれば、今後数十年間で世界の年間国内総生産(GDP)は何兆ドルも増大するでしょう」と述べました。また、科学、技術、工学、数学(STEM)分野における女性の活躍推進に向け、企業や政府がさらに努力するよう呼びかけました。「今後数十年のうちに、自動化やロボット工学などの技術により、私たちの働き方は大きく変わることになるでしょう。私たちは、女性に将来の経済を主導してもらいたいのです」。トランプ大統領補佐官はこのように語りました。

11月3日、国際女性会議(WAW! 2017)で講演するイバンカ・トランプ大統領補佐官

トランプ大統領補佐官はホワイトハウスにおいて、仕事と家庭の両立の問題、労働力開発、職場での実務研修プログラムに重点的に取り組んできました。「全ての女性は『働く女性』なのです」。WAW!での講演でトランプ大統領補佐官はこう言っています。「それは、毎朝職場に通勤する女性であろうと、子どもと家で過ごす女性であろうと、その両方をこなす女性であろうと変わりはありません」

トランプ大統領補佐官はさらに続けて「男性について『働く男性』と言うことはありません」と指摘し、自分の娘が成長したころには、女性が外で働くか、家庭の中で働くかで判断されるようなことはなく、男性と同じ機会を得られるような時代が来ていることを期待していると語りました。

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講演の後、トランプ大統領補佐官は河野太郎外務大臣、加藤勝信厚生労働大臣、野田聖子総務大臣と個別に会談し、労働力開発や女性の経済的自立について意見交換しました。また安倍首相の招きで、ビル・ハガティ駐日米国大使夫妻と共に夕食会に参加しました。他にも伝統的な日本料理を楽しんだり、日比谷公園や皇居周辺を散策するなど、日本の文化を堪能しました。