2017年からカリフォルニア州選出の上院議員を務めるカマラ・デヴィ・ハリス氏は、障壁を打ち破り、1月20日に副大統領に就任しました。

女性初、そしてアフリカ、ジャマイカ、南アジアにルーツを持つ初の副大統領となります。

11月7日の演説で、「私は初の女性副大統領となるかもしれせんが、最後ではありません。今夜この演説を見ている女の子たちは、アメリカは可能性のある国だと見ぬいているからです」と語りました。

生い立ち

ハリス氏は1964年、カリフォルニア州オークランドで移民の子として生まれました。父親のドナルド・ハリス氏はジャマイカ出身で、既に現役を引退した経済学者です。(両親は2人の娘が小さい頃に離婚)

彼女はアメリカの明るい将来を信じて育ったと言います。母親はインド出身の市民権運動家であり乳ガン研究者のシャマラ・ゴパラン・ハリス氏。彼女が2人の娘に言っていたのは、「何もせずに不平だけ言わない。行動を起こしなさい」ということでした。シャマラ氏は2009年に他界しました。

ハリス氏はワシントンDCにある伝統的黒人大学のハワード大学を卒業後、カリフォルニア大学ヘイスティングス法科大学院に進学し、そこで法律の学位を取得しました。

オークランドの地方検事代理として数年間働いた後、2003年にはサンフランシスコ市郡地方検事に昇格しました。

2010年、黒人女性として初のカリフォルニア州司法長官になり、米国司法省に次いで規模の大きいカリフォルニア州司法省を率いました。

2014年には弁護士のダグラス・エムホフ氏と結婚、エムホフ氏の子どもたちの継母となりました。子どもたちは既に成人しています。(エムホム氏は副大統領の配偶者として「セカンド・ジェントルマン」の役割を果たす他に、今月ワシントンDCのジョージタウン大学法科大学院の教授陣に加わる予定)

ハリス氏は上院議員として、国土安全保障・政府活動委員会、情報特別委員会、司法委員会、予算委員会に所属していました。

彼女は副大統領として、新型コロナウイルス感染症対策、経済機会と医療の拡充、気候非常事態への対応、テロと蔓延する人種差別対策でバイデン大統領を補佐し、共通の懸念を抱える同盟国と緊密に連携することを優先項目として掲げていると述べています。

2020年の民主党全国党大会でバイデン氏は、ハリス氏を「私の傍らにいる素晴らしい副大統領となる」と紹介しました。

バナーイメージ:2020年大統領選の選挙活動にのぞむカマラ・ハリス (© Nareshkumar Shaganti/Alamy)