マリアニーク・サントス  アンダーセン空軍基地(グアム)

米空軍のボランティアが、西太平洋のミクロネシア諸島に空中から援助物資を投下する「クリスマス・ドロップ」作戦。周辺の島々にクリスマスのお祝い気分を届けるこの作戦は、1952年から毎年12月に行われており、国防総省が支援する人道目的の空輸活動としては最も歴史が長いものとなっています。

Operation Christmas Drop

機内でクリスマス・ドロップ作戦の任務について打ち合わせするC-130輸送機のクルーたち。2人とも横田基地所属 (U.S. Air Force photo by Senior Airman Marianique Santos)

この任務には、米軍兵士とその家族、グアムの住民が一丸となって取り組んでいますが、他に資金集めや寄付された品々の収集、地域住民が参加する活動を運営する民間ボランティア団体のクリスマス・ドロップ協会も協力しています。「この活動が毎年成功を収めていることからわかるのは、民間か軍かを問わず、グアムの人々がいかに寛大かということです」とクリスマス・ドロップ作戦委員長のボビー・リンチ米空軍曹長は言います。「島民の生活の質の向上に貢献するために、この活動を続けます。我々はショッピングモールへ行って必要なものを買うことを当たり前と思っているかもしれませんが、島に住んでいる人々はこうした恩恵を享受できません」

カヤンゲル島の海岸に物資を投下する様子。フィリピンなどを襲った台風30号は、この島にも壊滅的な被害を及ぼした (U.S. Air Force photo by Senior Airman Marianique Santos)

クリスマス・ドロップ作戦は、チューク、パラオ、ヤップ、マーシャル諸島と北マリアナ諸島の島々など50以上の島の住民を援助しています。箱の中にはおもちゃ、衣料、釣り道具、スポーツ用品、食料品、ツールなど、島民の暮らしを助ける備品が入っています。「ホリデーシーズンを迎え、我々にできるのは支援することと分かち合うことです」とリンチ曹長は言います。

毎年12月、横田基地から空軍のC-130輸送機がアンダーセン基地に飛び、ここをベースキャンプとして、ミクロネシア諸島全域の島民に寄付物資を輸送します。横田基地の隊員は、クリスマス・ドロップ作戦を、他では得られない訓練の機会ととらえています。

この作戦に参加するボランティアたちは、贈られる物資がミクロネシアの人々の毎日の生活にとって重要であることを強調します。リンチ曹長はこのように言っています。「皆さんの参加がなければこの活動は成功しません。所属する部隊や、軍に所属しているかどうかさえも関係ありません」