クロエ・キム選手は、最高難易度の技をこなすスノーボーダーで、空中で3回転するバック・トゥ・バック「1080(テンエイティ)」を試合で成功させた女子選手第1号です。このカリフォルニア出身の16歳の選手が平昌冬季オリンピックで観客を魅了する期待が高まっています。

韓国系アメリカ人一世のキム選手は、平昌オリンピック出場の期待を胸に、昨年、韓国を訪問しました。2014年のソチ大会は、13歳だったため、年齢制限でオリンピックの出場がかないませんでした。

韓国では、スノーボードの練習と学業の両立について自らの経験を地元の学生たちに語り(キム選手も普段は普通の高校生ですから)、その後は、学生たちと一緒にスノーボードに興じ、一緒に写真を撮りしました。

韓国の国立オリンピック・トレーニングセンターでは、ロンドン五輪に続き、リオデジャネイロ大会でも金メダルを獲ったキ・ボベ選手からアーチェリーの手ほどきを受けました。

キム選手が今回の訪問で何よりも楽しみしていたのは食べ物です。在韓米国大使館で開かれたフォーラムでは「韓国大好き!」と語りました。

キム選手にとって、韓国で開催されるオリンピックへの出場は特別な意味があります。「私の親族は韓国にいて、私を応援してくれます。本当にわくわくします」とキム選手は語ります。彼女の両親は韓国出身で、全ての大会に同行してくれます。「両親を韓国に連れてくることは、特別な意味を持ちます」

2016年のユースオリンピックに出場し、スノーボード2種目で金メダルを獲得した初のアメリカ人女子選手となった (YIS/IOC)

カリフォルニア州トーランス出身の活発なキム選手は、幼いときにスノーボードを始めました。最初は、お父さんの腕に抱かれて、坂を転がることから始めました。お父さんと一緒に受けたスノーボードの初めてのレッスンでは、スキーリフトから落ちてしまいました。

「最初はスノーボードが好きではありませんでした。だってまだ4歳だったし、寒かったから」とキム選手は言います。

最初に使っていたボードのサイズは、すぐに合わなくなりました。そこで、ネットで中古品を25ドルで購入。そこから、スノーボードのジャンプでトップクラスの選手へと成長しました。彼女は髪の色を、青からピンク、紫へと変えています。2016年の冬季ユースオリンピックで金メダルを獲得した後、平昌オリンピックの表彰台に最も近い選手として注目を集めています。

キム選手がお父さんと歩んだ今までの道のりについての詳細は、下のビデオをご覧ください。