海に漂うごみを身につけるなんて考えられますか? ドイツのプロ・サッカーリーグの人気チーム、バイエルン・ミュンヘンとスペインのレアル・マドリードの選手たちは2016年11月、海のごみを使って作ったユニフォームを披露しました。
スポーツウェア・メーカーのアディダスは2015年から、ニューヨークの海洋保護団体パーレイと組んで、モルディブの海岸で拾ったプラスチックのごみで地球に優しいユニフォームを作り、プロ・サッカーチームに提供しています。
バイエルン・ミュンヘン所属のシャビ・アロンゾは、2016年11月の試合で海ごみのユニフォームを披露し、「スペインの海沿いの町育ちだから海のごみをリサイクルしたユニフォームを着るのはうれしい」と語りました。

海のごみをリサイクルして作ったジャージーを着たバイエルン・ミュンヘン所属のシャビ・アロンゾ (Courtesy photo)
レアル・マドリードのキャプテン、セルヒオ・ラモスも、海ごみを「アップサイクル」したユニフォームで、スポルティング・デ・ヒホンとの試合に臨みました。アップサイクルとは、廃棄物などをそのままリサイクルするのでなく商品としての価値を高めるような加工をすることです。
海に投棄されるプラスチックは毎年500万から1200万トン。プラスチックごみは海岸に生息する鳥類から鯨までさまざまな海洋生物に害をもたらし、魚の胃に入り込む細かいプラスチックの破片は、私たちの食卓に上る魚料理に混じる恐れもあります。
アディダスはサッカーのユニフォームだけではなく、パーレイと協力し、海ごみを使ったランニングシューズも開発中です。同社のエリック・リッキーは「2017年には海のごみを使ったシューズを100万足生産する予定です。最終的には、当社の製品に未使用プラスチックを使わなくなるのが目標です」と語っています。

海に捨てられていたペットボトル11本分のプラスチックを使って作ったシューズ (Courtesy photo)
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