典型的なアメリカの大学のカフェテリアでの食事は、油っぽく食欲をそそらないこともありますが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)が提供する食事は受賞歴もあり、学生や職員、ビジターに大変好評です。
UCLAのダイニングホールやクイックサービス・レストランは、それぞれが特定の料理やコンセプトに特化しており、セットメニューやローテーションメニューを提供しています。
UCLAで最も人気があるレストランの一つ「ブルーイン・プレート(Bruin Plate)」は、地元の食材を使った新鮮で栄養価の高い食事を提供する健康志向のダイニングホールです。健康と持続可能性を重視し、素材から手作りするブルーイン・プレートでは、ファッロ(全粒穀物の一種)やアマランス(擬似穀類で実際には種子)など、アメリカの学生の間ではあまり知られていない食材が使われています。ピザやハンバーガー、アイスクリームといった寮での定番メニューではなく、ローストした野菜やヘルシーな穀物、赤身の肉など、健康志向のメニューを試すことができます。
電気工学専攻の2年生イザベル・ロペスさんは油っぽい食べ物が苦手で、ブルーイン・プレートが一番好きな学食だと言います。
「ヘルシーな食べ物を美味しくするのは難しいけれど、この学食はそれが本当に上手なのです」とイザベルさん。
ブルーイン・プレートのサラダバーが一番好きだと話すのは、分子・細胞・発生生物学専攻の2年生ティファニー・ヤンさん。
「全体的に見てブルーイン・プレートは、UCLAの他のチョイスに比べてとてもヘルシーだと思います。ここの食事は飽きにくい気がします」(ヤンさん)
アジアの味をイメージしたダイニングホール「フィースト・アット・リーベ(Feast at Rieber)」では、マグロのポケ風タコスや、インドチャイのブリュレなど、さまざまなフュージョン料理を試みるほか、ベトナムのフォーや中国のあんまんなど、本場の料理やデザートも再現しています。
微生物学・免疫学・分子遺伝学を専攻する4年生のケイティー・ラムさんは、フィーストのアジアン・ドリンクが特にお気に入りです。
「フィーストではアジア料理が味わえます。私にとって心安らぐ料理です」(ラムさん)
ダイニングホール「コベル(Covel)」と「デ・ネブ(De Neve)」では、典型的なアメリカの大学の学食料理を提供していますが、タンパク質の種類が豊富なことで知られています。また、この2つの学食では、コーシャ(ユダヤ教徒が食べてもよいとされる「清浄な食品」)やハラル(イスラム法で食べることが許されている食材や料理)に対応した食事も用意されています。
学生の間の評判の良さを裏付けるように、UCLAの学生食堂は最近、Niche.comの「2021年アメリカ・ベストフード」ランキングで首位を獲得しました。2015年にこのランキングがスタートして以来4度目の首位獲得です。
Nicheは、学生のアンケートやアメリカ教育省のデータをもとに、大学やK-12スクール(アメリカで主流の幼稚園から中等レベルまでを含む13年間の教育を提供)をランク付けしているウェブサイトです。それによると、「ベスト・カレッジ・フード」部門で上位にランクインする大学は、さまざまな料理や食の好みに合わせて、健康的で質の高い選択肢を幅広く提供しています。
UCLAでの深夜の食事
UCLAの学生食堂が提供する最もユニークなサービスの一つが「レイトナイト・ダイニング」です。学生は単に「レイトナイト」と呼んでいます。午後9時から深夜2時まで、主にクイックサービス・レストランで各種特別メニューを提供しています。
多くの学生が深夜の食事を楽しんでおり、チキンテンダー、ナチョス、抹茶ワッフルなどの料理やスナックに舌鼓を打ちながら、勉強の合間に休憩を取ったり、友人との時間を過ごします。
夜遅くまで起きている人や勉強中何かエネルギーが必要な人にとって、レイトナイトは良いチョイスだとヤンさんは言います。
「誰とでも食事をしながら絆を深めることができます。深夜に食事をしながらおしゃべりをして一緒に過ごせるのは最高です」とヤンさん。
このコロナ禍で、学校が通常提供する美味しい料理を楽しめるのは、キャンパスに住む限られた学生だけです。
土木工学を学ぶ2年生クリスティアナ・ウォンさんは、UCLAの学食が新入生としての寮生活に大きな影響を与えたと話します。
「学食の食事はユニークで、本当においしいのです。コロナのためにあの料理が食べられなくなり、本当に寂しく思います」と語っています。
バナーイメージ:UCLAキャンパス内のブルーインウォーク (Michael Jordan/Shutterstock.com)
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