1月31日に東京都立園芸高校を訪問しました。アメリカから来日中だったFuture Farmers of America(FFA)メンバーの大学生6人が園芸高校を訪れることになっていたので、我々も同伴し彼らを取材することになったからです。今回私はアメリカ大使館のインターン生として学生にインタビューをしたので、その感想をここでお伝えしたいと思います。
そもそもFFAとは、農業を学ぶ学生(主に高校生や大学生)が所属する団体で、アメリカ以外にタイや韓国などにもあります。もちろん日本にも日本学校農業クラブ連盟(Future Farmers of Japan=FFJ)という組織があり、多くの学生が農業を通じて社会性やリーダーシップを学ぶ活動をしています。
訪問した園芸高校は、小さい敷地の中にたくさんの植物や動物がいて、東京とは思えないほど自然に溢れている学校でした。FFAのメンバーたちは何を見るにしても興味津々で、特に校内にある日本庭園や盆栽などを物珍しそうに眺め、写真を撮ったり生徒の説明を真剣に聞いたりしていました。育てている動物を見て回ったときは、あちこちで「cute!」「awesome!」という声が聞こえ、その反応を見た園芸高校の生徒たちが誇らしげで、うれしそうにしていた様子が印象的でした。後にFFJメンバーの一人にインタビューしたところ、こうした他国の人との交流でも、共通のことに興味があるので親近感がわいたと語ってくれました。
校舎内を移動をするときは、FFAメンバーが園芸高校の生徒と仲良さそうに話している姿がよく見かけられました。同じ農業を学ぶ者同士、お互いの母国語は違っても、単語やジェスチャーで何とか意味を汲み取りながら会話をしていたみたいです。中には「英語が話せたらもっとたくさんのことを知ることができたのに」とか「この交流を通して海外留学に興味をもった」と語る生徒も少なくありませんでした。「他の国の事を知らないと敵対関係になってしまうけど、知れば仲良くなれる。だからお互いのことを知ることが一番大事」と、校長先生がインタビューで語った言葉通り、違う文化を持つ人との交流は、視野を広げ相手のことをより理解する手助けとなります。
訪問終了後、FFAメンバーにインタビューしたところ、みんなが口を揃えて言っていたことは「日本はすばらしい! みんな優しいし、町もきれいだし、人生が変わるような経験もたくさんしたよ」ということでした。こうした言葉を聞けるのは日本人の私にとってとても誇らしい事です。そしてインタビューした中で私が一番印象に残っている言葉は、ブライアン・ウォルシュ君が言った「“Just do it”(とにかくやってみる)。何かに挑戦しようとするとき、他人がどう思うかより、自分が本当に何をしたいのかということに集中するようにする。そのとき初めて僕たちは何でもできるんだ」という言葉です。このように語る彼ですが、実は中学・高校時代は自分に自信が持てず、いつも「なにか起きたらどうしよう」「誰かに何か思われたらどうしよう」と心配ばかりしていたそう。しかしインタビューを受ける彼の姿は、そんなことを思っていたとは微塵も感じさせないほど堂々としていて、自信がある様子でした。彼はここまで変われたのはFFAのおかげだと言います。いろいろな場所に行き、育った環境や人種が全く違う人たちと交流していくことで、何事にもチャレンジできるようになったと語っていました。
こうした交流の機会をもった園芸高校の生徒たちが、これからもさまざまな背景を持つ人々に出会って自身の可能性を伸ばし、日本の将来の農業を担ってグローバルに活躍する日が来るのを楽しみにしています。
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Nice post! This is important information for me. Thanks!
That’s great.
I surprised that you have taken some great steps for Future Farmers.
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