アメリカは、偉大なアメリカ人女性の功績を新たな硬貨でたたえます。その皮切りとして2022年、作家のマヤ・アンジェロウと宇宙飛行士のサリー・ライドがモデルになります。

アメリカ合衆国造幣局は、2025年までに毎年5人までの女性を新たに25セント硬貨(クォーター)に起用します。造幣局は先ごろ、「アメリカ人女性クォータープログラム」の一環として、アンジェロウとライドが最初の女性として登場すると発表しました。

2022年、25セント硬貨に登場するマヤ・アンジェロウ(左)とサリー・ライド (© Paul Morigi/AP Images) (NASA)

2022年、25セント硬貨に登場するマヤ・アンジェロウ(左)とサリー・ライド (© Paul Morigi/AP Images) (NASA)

アンジェロウ(1928-2014)の詩やエッセイ、自叙伝には、人種差別やトラウマを克服した彼女の経験が詳しく述べられています。彼女はアメリカ公民権運動のリーダーで、1993年1月に行われたビル・クリントン大統領の就任式では、就任を祝う詩を女性として初めて朗読しました。

ライド(1951-2012)は1983年6月、NASAのスペースシャトルのミッションでアメリカ人女性として初めて宇宙飛行を行いました。翌1984年にも再度宇宙飛行をしています。その後はカリフォルニア大学サンディエゴ校で教鞭をとり、女性や少女に科学や数学を学ぶよう奨励しました。

造幣局では現在、25セント硬貨のモデルとなる女性の推薦を追加で受け付けています。アメリカ人女性クォータープログラムは、さまざまな分野の民族的・地理的背景を持つ女性の功績をたたえることを目的としています。

アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンは、25セント硬貨の表側に引き続き登場します。

バナーイメージ:宇宙飛行士のサリー・ライド(左)と詩人のマヤ・アンジェロウをモチーフにした新しい25セント硬貨のデザイン (U.S. Mint)