アメリカに投資する企業は世界中で増えています。そして投資対象国の中でアメリカは抜きんでています。

「イノベーション、起業家精神、多様性、勤労精神、非常に質の高い生活。このような好条件がこれほど高いレベルで調和する国は、アメリカ以外にありません」。ウィルバー・ロス商務長官は6月、こう述べました。

日本は対米投資国第3位です。トヨタ自動車は3月、アメリカでの操業を130億ドル増やし、同国の製造工場で新たに600人の雇用を創出する計画を発表しました。さらに、トヨタ、ソフトバンク、デンソーは、米配車大手ウーバーによる自動運転ライドシェア車両とその技術開発支援に10億ドルを出資すると発表しました。

対米直接投資ランキング上位国―1. 英国:6149億ドル, 2. カナダ:5238億ドル, 3. 日本:4769億ドル, 4. ドイツ:4056億ドル, 5. アイルランド:3287億ドル, 6. フランス:3015億ドル, 7. スイス:2019億ドル, 8. オランダ:1692億ドル, 9. シンガポール:886億ドル, 10. ベルギー:804億ドル (出典:アメリカ商務省経済分析局)

対米直接投資ランキング上位国―1. 英国:6149億ドル, 2. カナダ:5238億ドル, 3. 日本:4769億ドル, 4. ドイツ:4056億ドル, 5. アイルランド:3287億ドル, 6. フランス:3015億ドル, 7. スイス:2019億ドル, 8. オランダ:1692億ドル, 9. シンガポール:886億ドル, 10. ベルギー:804億ドル (出典:アメリカ商務省経済分析局)

タキガワ・コーポレーションが事業拡大を検討するにあたり、アメリカへ投資することは自然な成り行きでした。数多くの候補地を検討した後で同社は、ケンタッキー州バーズタウンを工場建設地に選びました。

「私たちの会社は製品の40%をアメリカに輸出しているので、工場もアメリカにしたのです」と、瀧川弘幸代表取締役社長は話します。「今までで最良の決断でした」

他にも主要な企業が対米投資を行っています。例えば、スウェーデンの通信機器メーカー・エリクソン社は、テキサス州に同社としてアメリカ初となる5Gネットワーク機器を生産する完全自動化スマートファクトリーの建設を計画しました。またイタリアの自動倉庫製造会社モジュラは、優秀な人材に引かれオハイオ州に工場を建設する計画を立てました。

アメリカ商務省の報告によると、2018年における海外からの対米直接投資は、前年比でほぼ9%の伸びを示し、年末までの投資総額は4兆3000億ドル以上となりました。

アメリカの魅力

好調な経済、公正で透明性の高い法律、世界最大の消費者市場、そして優秀な人材は、国際企業がアメリカに引き付けられる理由のいくつかに過ぎません。

「我々は、この地域の豊富で精力的かつ熟練した人的資源への投資に前向きです。彼らはインダストリー4.0(第4次産業革命)の最新環境で働く能力を備えています」。モジュラ社のフランコ・ステファニー取締役会長は6月、イタリアの同社がシンシナティ地区への工場と物流拠点の設立を発表した際にこう述べました。

外国からの対米投資は、アメリカで700万人以上の雇用を直接支えています。

エリクソン社は、2023年までにアメリカにおける携帯電話契約総数のほぼ半分が5Gに接続されると予測しています。「我々は消費者により近い場所で、加速する5G対応端末への乗り換え計画に対応できるよう対米投資を強化しています」。エリクソン社のボリエ・エクホルム社長兼CEOは、2018年の報道発表でこう述べています。

 

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