レノア・アドキンス

米国は難民支援の長い伝統に基づいて、市民が難民の再定住のスポンサーとなるプログラム「歓迎部隊(Welcome Corps)」を開始しました。ボランティアが難民の住居探しや衣服購入を手助けするほか、難民が成人の場合は雇用を、子どもの場合は学校への入学を支援します。

「歓迎部隊の仕事は、われわれ米国人の得意分野です。つまり、新しい隣人のガイド役や友人となって、彼らの可能性を最大限に引き出す道を見つけるのです」。自身の親族も自由と安全を求めて米国に渡ってきたアントニー・ブリンケン国務長官はこう語ります。

このプログラムでは、難民が米国で新しい生活を築くのを支援するために、米市民が民間のスポンサー団体の結成を申請することができます。スポンサーとなっているのは、地域社会の各種団体、宗教団体、退役軍人のグループなどです。団体は難民1人につき最低2375ドルを集め、90日間支援を行うことが定められています。プログラム関係者は、期間終了後も非公式な支援が続くことを期待しています。

インテグレーテッド・レフュジー・アンド・イミグラント・サービスとその共同スポンサーが、亡命を求めるコンゴ人家族を出迎える。コネチカット州ニューヘイブンにて (© John Curtis)

インテグレーテッド・レフュジー・アンド・イミグラント・サービスとその共同スポンサーが、亡命を求めるコンゴ人家族を出迎える。コネチカット州ニューヘイブンにて (© John Curtis)

難民の再定住を専門とする非営利団体のコンソーシアムは、米国務省と提携し、プログラムの実施とスポンサー支援を行っています。このコンソーシアムは、「コミュニティー・スポンサーシップ・ハブ(Community Sponsorship Hub)」を中心に、「チャーチ・ワールド・サービス(Church World Service)」、「インテグレーテッド・レフュジー・アンド・イミグラント・サービス(Integrated Refugee & Immigrant Services, IRIS)」、「国際難民支援プロジェクト(International Refugee Assistance Project)」、「国際救援委員会(International Rescue Committee)」、そして「ウェルカムUS(Welcome.US)」で構成されています。

国務省は、このコンソーシアムのために3年間で1500万ドルの予算を計上します。民間の支援団体は、文化的な適応を支援するトレーニングや情報の提供を受けるほか、福利厚生やサービスも利用可能となる予定です。民間支援団体は30日後と90日後に報告書を提出し、その後は歓迎部隊と国務省の代表が団体と難民を訪問します。

歓迎部隊が民間スポンサー団体と共に支援する難民は、すでに米国の難民受け入れプログラムによって再定住が承認されています。

歓迎部隊は、少なくとも1万人の米市民が5千人の難民の支援者となることを目標としています。国務省の上級顧問であるロザンナ・キムは、1月のプログラム開始以来、3万9000人以上の米市民が登録したと述べています。

オハイオ州アセンズ郡の支援団体メンバーと共に、オハイオ大学でバレーボールの試合を観戦するウクライナ人家族。彼らは2022年8月に米国に渡ってきた (© George Wood)

オハイオ州アセンズ郡の支援団体メンバーと共に、オハイオ大学でバレーボールの試合を観戦するウクライナ人家族。彼らは2022年8月に米国に渡ってきた (© George Wood)

今年の後半には、民間の支援団体が支援したい難民を特定できるよう歓迎部隊に認められる予定です。

2021年、バイデン大統領は年間12万5000人の難民を受け入れるという大統領令に署名しました。歓迎部隊は、その目標を達成できるよう支援を行います。この取り組みは、2021年のカブール陥落後、約600人のアフガニスタン人を1200人の米市民支援者により再定住させた「アフガニスタン人向けスポンサー・サークル・プログラム」をモデルにしています。

「米国の地域社会は、長い間難民を歓迎する中心的存在となってきました。第2次世界大戦の恐怖から逃れてきた人、独裁者の抑圧から逃れてきた人、そして、自分が誰であるか、何を信じているかという理由で迫害を受けてきた人などです」。ブリンケン国務長官はこう述べています。「われわれは昨年、あらゆる年齢や背景を持つ米市民が全米各州で立ち上がるのを目にしました。何千人ものアフガニスタン人、ウクライナ人、ベネズエラ人の再定住を支援するためにです」

バナーイメージ:カブール陥落後に渡米したライラとモサ・サダトは、コネチカット州ブランフォードの支援団体でリーダーを務めるローラ・ノエ(中央)からサポートを受けた (© Zeenie Malik/Integrated Refugee & Immigrant Services)

*この記事は、ShareAmericaに掲載された英文を翻訳したものです。