2021年1月20日、カマラ・D・ハリスは障壁を打ち破り、女性、黒人、そして南アジア系アメリカ人として初の副大統領に就任しました。
前年の11月7日、ハリスはこう語りました。「私は初めての女性副大統領になるかもしれません。でも、決して最後でありません。この瞬間を目にしている全ての少女たちが、アメリカは可能性がある国だと分かったからです」
ハリスは1964年、カリフォルニア州オークランドに移民の子として誕生しました。父親はジャマイカ出身の元経済学者ドナルド・ハリス。母親は、公民権運動の活動家であり、乳がん研究者でもあったインド出身のシャマラ・ゴパランです。妹とともに母親から常々言われていたのは、「何もせずに不平だけ言わない。行動を起こしなさい」ということでした。2人の娘は主に母親の手によって育てられ、彼女から大きな影響を受けました。
子ども時代は、多様性に富んだ社会で大家族に囲まれて過ごしました。2014年にはダグラス・エムホフと結婚し、今では成人となった子どもたちの継母となりました。エムホフは、「セカンド・ジェントルマン」として副大統領の配偶者の役割を果たす一方で、ワシントンDCにあるジョージタウン大学法科大学院で教鞭をとっています。
ハリスは、伝統的黒人大学であるハワード大学(ワシントンDC)を卒業後、カリフォルニア大学ヘイスティングス法科大学院に進学し、そこで法律の学位を取得しました。アラメダ郡の地方検事代理を数年間務め、2003年にサンフランシスコ地方検事に就任しました。
2010年、黒人女性として初めてカリフォルニア州司法長官に就任すると、国内最大の州司法省を束ねる役割を果たしました。州初の児童司法局を設立し、刑事司法制度の透明性と説明責任を拡大する改革を次々と実行しました。
2017年に上院議員に当選。初めての演説では、移民や難民の声を代弁しました。上院情報問題特別調査委員会の委員時代には、外国の脅威から国民を守るため両党議員と連携し、国内選挙の保護を支援する超党派の法律を作成しました。上院司法委員会の委員を務めた際は、最高裁判所判事に指名された2人の公聴会に出席しました。議員在任中、現金保釈金制度改革、飢餓対策、家賃救済、妊産婦健康促進、気候変動対策に関する法律を支持しました。
2020年8月11日、副大統領候補として国を一つにまとめる仕事を手伝ってほしいというジョー・バイデンの申し入れを受け入れました。そして副大統領として、新型コロナウイルス感染症対策、経済機会と医療の拡充、気候非常対策、テロおよび蔓延する人種差別対策でバイデンを補佐し、共通の懸念を抱える同盟国と緊密に連携することを優先課題にすると訴えてきました。
副大統領に就任してからは、安全保障・外交問題に積極的に取り組んできました。外国首脳とオンラインや対面で会談し、アメリカの重要な同盟国との関係強化に力を入れています。4月に菅義偉首相が訪米した際には、カリフォルニア州の力強く活気にあふれた日系人コミュニティーについて触れ、日系人はカリフォルニア州だけでなく、国全体に貢献してきたと述べました。カリフォルニア州を「私が今まで住み、仕事をしてきた場所」と紹介し、菅首相との会談を「個人的に特別な機会」であると述べました。また会談後には、「日米は共に、インド太平洋の平和、繁栄、安全の促進に向け取り組みを強化していく」とツイッターに投稿しています。
史上初の女性副大統領として特に力を入れている課題の一つに、女性のエンパワーメントがあります。2021年3月には国連女性の地位委員会で、民主主義の地位は根本的に女性のエンパワーメントに依存していると述べ、その理由として、「意思決定で女性を排除することは民主主義の欠陥を示すだけではない。女性の参画は民主主義を強めるものである」と訴えました。
女性のエンパワーメントを重視する副大統領の考えは、2021年2月にワシントン・ポスト紙に寄稿した記事に簡潔に述べられています。
「女性の地位が向上すれば、家庭やコミュニティーの地位も向上し、社会全体が恩恵を受ける。これはアメリカだけでなく世界中どこでも本当のこと」と。
バナーイメージ:バイデン大統領と共に。ホワイトハウスのローズガーデンにて。2021年5月13日 (Official White House Photo by Adam Schultz)
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Dear Vice President Harris
I am a 69 year old Japanese male. I continue to donate to UNICEF.
The current Russian invasion of Ukraine is an unbearable disaster. I hope that the situation will be brought under control as soon as possible, especially for the children and women. Unfortunately, Japan is not a permanent member of the UN, so I am writing here my proposal.
It is time to allow UN peacekeepers into Ukraine for civilians who cannot be evacuated.
*In particular, since Mariupol is also close to the sea, the UN rescue fleet should be dispatched from the sea.
*Inspect for inhumane attacks on civilians.
*If possible, enter and inspect nuclear power plants.
Russia has stated that it has committed no inhumane acts, so it should not be able to reject these proposals at the UN. And I believe the same is true for China.
Of course, Russia should not be able to stop or even attack these activities there. If they do, they will prove themselves to be in violation of humanitarian principles.
Please tell President Biden to consider my proposal.
For the sake of freedom and peace in the world.
Sincerely yours
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