ローレン・モンセン

世界中の人々が先日亡くなった英国のエリザベス女王を悼む中、米国政府関係者もその70年という英国君主として史上最長の在位期間中、女王は米国にとって揺るぎない友人であったと述べています。女王はハリー・トルーマン以降のほぼ全ての米国大統領と面会し、夫のエディンバラ公フィリップ殿下と複数回に渡って訪米しました。

ジョー・バイデン大統領とジル夫人は、女王は「君主という存在を超えて、一つの時代を築いた」と述べました。

夫妻はまた、「女王の比類なき威厳と揺るぎない姿勢は、英国と米国の基盤となる同盟関係を深めた」とも述べました。

アントニー・ブリンケン国務長官は、英国王室に対して深い哀悼の意を表し、他の米国国民と同様に「これからも女王の功績、リーダーシップ、そして友情を思い出し、元気付けられるだろう」と述べました。

ここでは、女王が長い在位期間中に当時の米国大統領14人のうち13人と面会した際の様子を写真で振り返ります。(リンドン・ジョンソン大統領との面会は実現しませんでした。しかし、女王の夫と妹は大統領と面会しており、女王は大統領と手紙のやり取りを続けていました。)

ハリー・トルーマン

(© Bettmann/Getty Images)

(© Bettmann/Getty Images)

トルーマン大統領は、当時のエリザベス王女と夫のエディンバラ公(妻の女王即位後に王配となる)を歓迎しました。大統領は2人を出迎え、やさしく語りかけました。「帰国される時には、私たちのことをもっと好きになっていただけるでしょう」

写真は、1951年10月31日にワシントン・ナショナル空港での歓迎式典の後、パレードに臨む王女と大統領です。

ドワイト・D・アイゼンハワー

Left: (© Keystone-France/Gamma-Keystone/Getty Images) Right: (© AP Images)

Left: (© Keystone-France/Gamma-Keystone/Getty Images) Right: (© AP Images)

女王とアイゼンハワー大統領は親しい関係を築きました。長年に渡って文通し、女王が大統領にフライパンを使ったスコーンの作り方を教えたこともあります。

左の写真は、即位後初めて訪米した女王を歓迎する大統領の様子です。

右の写真は、1959年8月29日に大統領とスコットランドのバルモラル城に立つ女王の様子です。左から、アン王女、大統領、女王、当時のチャールズ皇太子です。

ジョン・F・ケネディ

(© AP Images)

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女王とケネディ大統領は、大統領が1963年に亡くなるまで手紙をやり取りしていました。

写真は、1961年6月5日にバッキンガム宮殿で開かれた公式晩餐会の前の女王と大統領(右端)です。左端がフィリップ王配、その隣はジャクリーン大統領夫人です。

リチャード・ニクソン

(© Hulton Archive/Getty Images)

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女王は、ニクソン大統領が副大統領だった頃から何度も面会しています。

写真は、1970年に女王とエドワード・ヒース英首相(左端)が、首相別邸「チェッカーズ」で大統領とパット夫人を出迎える様子です。

ジェラルド・フォード

(© Universal History Archive/Getty Images)

(© Universal History Archive/Getty Images)

1976年7月7日夜、フォード大統領とベティ夫人は、女王とフィリップ王配を迎えてホワイトハウスで公式晩餐会を開きました。

晩餐会は、米国建国200周年を祝うものでもあり、女王と大統領はダンスを楽しみました。

ジミー・カーター

(© PA Images/Getty Images)

(© PA Images/Getty Images)

写真は、バッキンガム宮殿のブルー・ドローイングルームで開かれた夕食会に6人の外国元首と共に参加し、女王とフィリップ王配と一緒に写るカーター大統領(右)です。

ロナルド・レーガン

Left: (© Popperfoto/Getty Images) Right: (© Bob Daugherty/AP Images)

Left: (© Popperfoto/Getty Images) Right: (© Bob Daugherty/AP Images)

左の写真は、1983年3月に女王がカリフォルニアの天気についてさりげなく口にしたジョークに大笑いするレーガン大統領です。

右の写真は、1982年6月8日にウィンザー城で乗馬を楽しむ女王と大統領です。2人は乗馬をこよなく愛していました。

ジョージ・H・W・ブッシュ

(© Gerry Penny/AFP/Getty Images)

(© Gerry Penny/AFP/Getty Images)

ブッシュ大統領は、1990年7月5日にロンドンで開かれたNATO(北大西洋条約機構)首脳会合で女王との会話を楽しみました。

ビル・クリントン

(© Paul J. Richards/AFP/Getty Images)

(© Paul J. Richards/AFP/Getty Images)

クリントン大統領とその家族は、3日間のアイルランド、北アイルランド、英国訪問を終え、女王とお茶会を楽しみました。

写真は、2000年12月14日にヒラリー夫人(左端)と娘のチェルシー(右から2番目)が見守る中、バッキンガム宮殿の外で女王と話をする大統領です。

ジョージ・W・ブッシュ

(© Chris Jackson/Getty Images)

(© Chris Jackson/Getty Images)

女王とフィリップ王配は、バージニア州ジェームズタウンへの英国人入植400周年を記念して、6日間の日程で米国を訪問しました。

2007年5月7日、米国滞在中の女王とブッシュ大統領は、ホワイトハウスのバルコニーから手を振りました。

バラク・オバマ

(© Lewis Whyld/AP Images)

(© Lewis Whyld/AP Images)

女王は、2009年から2016年の間、計3回にわたってロンドンでオバマ大統領とミシェル夫人を迎えました。

写真は、2011年5月24日にバッキンガム宮殿で開かれた公式晩餐会で祝杯を交わす女王と大統領です。

ドナルド・トランプ

(© Matt Dunham/AP Images)

(© Matt Dunham/AP Images)

トランプ大統領は、スコットランド系米国人である自身の母親が、いかに女王を敬愛していたかを女王に伝えたと言われています。

写真は左から、2019年6月5日、イギリスのポーツマスで開かれたノルマンディー上陸作戦75周年記念行事で、儀礼飛行を見学する当時のチャールズ皇太子、女王、大統領、メラニア大統領夫人、ギリシャのプロコピス・パヴロプロス大統領です。

ジョー・バイデン

(© Matt Dunham/AP Images)

(© Matt Dunham/AP Images)

バイデン大統領とジル夫人は、2021年6月13日にウィンザー城で開かれた女王との会談の前に、女王と共に儀仗兵の行進を見学し、笑顔を見せました。

夫妻は女王の逝去を受けて声明を発表し、次のように述べました。「米国民は、悲しみに暮れる英国および英連邦の人々を思い、祈りを捧げます。英国王室の皆さまにも心からお悔やみを申し上げます。女王は、皆さまにとって大切な母であり、祖母であり、曾祖母でもありました。女王の功績は英国そして世界の歴史に大きく刻まれることでしょう」

*この記事は、ShareAmericaに掲載された英文を翻訳したものです。