9月15日、14歳の高校生アーメド・モハメド君が、学校に爆弾を持ち込んだという疑いをかけられ、逮捕された。しかしアーメド君が持っていたのは爆弾などではなく、自作の電子時計であった。警察は彼が作った時計を爆弾と間違え、誤認逮捕してしまったのだ。

2015年9月17日、テキサス州アービングで記者の質問を聞くアーメド君 (AP Photo/LM Otero)
子どものころ、私は友人と一緒に、はんだごてや回路基盤の使い方を覚えた。他のものでうまくいかないときには、わずかな粘着テープさえも使った。私たちは遊び、実験していく中で、挑戦と失敗を繰り返し多くを学んだ。なかでも私が作った作品を学校に持っていき、先生に気に入ってもらえた時の喜びは格別なものだった。そういった経験から、私は科学や工学、技術を学びたいと思うようになった。好奇心を持って技術を使って遊びながら得た学びが、これまでの人生で私の助けになった。
だからこそ私は、今回アーメド君の革新的な作品と知的好奇心を、全米の人々が応援しているのを見て、非常に誇らしく思う。
オバマ大統領もツイッター上で私と同じように言っている。
アーメド君、すてきな時計だね。それをホワイトハウスに持ってきて私に見せてもらえないかな? 君のような科学好きの子どもたちをもっと増やさなければいけない。そうしないとさらなるアメリカの発展は望めないからね。
アーメド君が「天文学の夕べ」に参加できますように
アーメド君の行動にエールを送るのは大統領だけではない。科学分野で大統領の最高顧問を務めるジョン・ホールドレン博士が9月16日にアーメド君に連絡し、10月19日にホワイトハウスで開かれる「ホワイトハウス天文学の夕べ」に招待したのだ。そのイベントには天文学や宇宙産業から科学者、技術者、先見性のあるリーダーたち、さらには学生や教師が集まる。そしてサウスローンで星を見ながら、それぞれの体験を語り合うのだ。
アーメド君にはまさにピッタリなイベントだと思っている。
なぜなら、科学技術に熱い思いを抱く子どもたちに、「星に手を伸ばすような」高い目標を立てるために必要な機会を与えることがとても重要であると考えているからだ(時にはそれが文字通り、「星に手を伸ばす」=「宇宙に行く」ことを示す場合もある)。
だからこそ大統領は、科学技術を学ぶ子どもたちの幅を広げることを優先事項としたのである。
だからこそ私たちは、ホワイトハウスの科学フェアに全米の子どもたちを招待したのである。
だからこそ私たちは、全米からさまざまなものを作る人々が集まる全米メーカーフェアをとても重要と考えたのであり、米国は物を生み出す国なのである。
そしてだからこそ私たちは、米国で最も優秀な人間についての秘話を語り、若者をその後に続こうという気持ちにさせることに力を注いでいるのである。
アーメド君、私たちに希望を与えてくれた君に会えるのがとても待ち遠しいよ。
追伸—NASAのTシャツを忘れずに持ってきてほしい。私もNASAのTシャツを着ていくよ。
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