ノエラニ・カーシュナー

アメリカの子どもたちは、女性参政権を巡る歴史をどのようにとらえているのでしょうか?

多くの女性に選挙権を与えた憲法修正第19条の可決から100年が経ちました。これを記念しホワイトハウスは、18歳以下を対象に女性参政権運動に関係する個人、シンボル、イベントを描く絵画コンテストを開催しました。

女性の参政権を求める運動は、国・自治体レベルで19世紀に始まりました。この運動の最初の勝利が憲法修正第19条でした。1920年8月26日に可決され、白人女性に選挙権が与えられたのです。これによりアメリカの建国理念が部分的でありながらも実現しました。人種に関係なく全ての女性が参政権を完全な形で獲得したのは1965年になります。

自分の作品と一緒に写真に写る受賞者たち。(左)ビナビさん。17歳。メリーランド州ベセスダ出身。(右)ビビアンさん。5歳。ミシシッピ州ハッティズバーグ出身 (White House/Andrea Hanks)

自分の作品と一緒に写真に写る受賞者たち。(左)ビナビさん。17歳。メリーランド州ベセスダ出身。(右)ビビアンさん。5歳。ミシシッピ州ハッティズバーグ出身 (White House/Andrea Hanks)

ホワイトハウス学芸員室は、大統領夫人室と協力して女性参政権獲得100年を祝う記念展覧会を実施、その一環として、50州およびコロンビア特別区からそれぞれ1作品を選出しました。

メラニア・トランプ大統領夫人は8月24日のオープニング式典で、「女性参政権運動が後押しした(女性権利)前進の歴史のおかげで、私たちは全ての女性が年齢に関係なく社会に貢献できる重要性を期待し続けることができます」と述べました。

選ばれた作品はどれも女性参政権運動を幅広い視点から解釈しています。アイダ・B・ウェルズやアリス・ポールといった女性権利に熱心に取り組んださまざまな活動家を題材にしたものもあれば、参政権運動を抽象的なタッチで描いているものもあります。

ホワイトハウス前。女性参政権獲得100周年の記念展覧会のオープニング式典であいさつするメラニア・トランプ大統領夫人 (White House/Andrea Hanks)

ホワイトハウス前。女性参政権獲得100周年の記念展覧会のオープニング式典であいさつするメラニア・トランプ大統領夫人 (White House/Andrea Hanks)

全ての作品の根底にあるテーマは、人種に関係なく女性が選挙権を獲得すること、そして民主主義の尊重です。

トランプ夫人は、「女性として私たちがやるべきことは、権利拡大の手段として『自分たちの声』を最大限活用すること。この2020年、アメリカ女性が発信する声の重要性はかつてないほど高まっています」と訴えました。

バナーイメージ:ホワイトハウスで8月24日に開催された女性参政権獲得100周年の記念展覧会。選ばれた作品を描いた子どもたちと一緒に写真に写るメラニア夫人 (White House/Andrea Hanks)