日本映画の偉大なキャラクター「寅さん」に敬意を表するために葛飾区柴又にやってきました。この町は、不思議な魅力にあふれています。写真でご覧のとおり、寅さんその人、いや少なくとも自分を寅さんだと思い込んでいる人にまで出くわしました。
映画「男はつらいよ」シリーズは、柴又で暮らす理想的な大家族の生活を見事に描いた作品です。浅草から程近いこの町では、隣近所の人たちが結束して仲良く暮らしています。長く続いたこのシリーズでは、毎回寅さんが新たな恋をします。彼はまるで、自らを騎士と思い込んで何度も風車に突進したドン・キホーテのようです。
柴又に行くと私は必ず、独特のキャップが付いたラムネを飲んで、昔からある機械で綿あめを作ります。そして「寅さん記念館」にある実物大の寅さん像と一緒に写真を撮ってもらい、焼きたてのせんべいを食べ、1960年代の日本にタイムスリップした自分を想像します。
先日、柴又に「民宿」を作り、柴又を訪れる外国人観光客を増やす取り組みをしている人々を紹介したNHKの番組を見ました。素晴らしいアイデアです! 柴又には見るべきものがたくさんあり、中でも寅さん記念館、そして帝釈天にある目を見張るような木彫りの四天王像や説話彫刻は必見です。
幸運にも寅さんシリーズを手がけた山田洋次監督とお話しする機会に恵まれ、彼の最新作「家族はつらいよ」を見ることもできました。この映画はとてもこっけいだけれども深刻なテーマを扱い、現代日本の家族を描いて人々の心に訴えかける、典型的な山田監督の作品です。
ではこれからざるそばでも食べ、このタイムカプセルに乗って、60年代から日本とアメリカのどこが変わって、どこが変わってないかを考えながら郷愁に浸るとしましょう。
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野口寅次郎さんはNTT共済会に努めていました。とても感じの良い方で、現職時代から物真似が得意で良くビアガーデンで歌っていました。余りにも物真似が上手なので、プロの方はご遠慮してください。とのアナウンスが流れて、本人に聞いてみると夜はプロの物真似仕事をしてますと名刺をもらいました。そこには当時の物真似芸人がずらりと並んでおりビックリです。第二の職場でプロの物真似芸人をやっている野口さんを心から応援しています。
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